第 100 回 (2022-7-23 開催)

世話人: 出口 真次 先生 (大阪大学 大学院基礎工学研究科)
参加者: 41 名
会場: 大阪大学 基礎工学部 Σホール
共催: 日本生体医工学会 関西支部

講演内容

赤澤 堅造 先生 (大阪大学 名誉教授)

「小さな小さな研究会あれこれ:100回記念に際して」
生体医工学の研究において,赤澤が経験してきた筋と神経に関するいくつかの話題を,本研究会 バイオメクフォーラム21とできるだけ関連付けて,そして国際的な繋がりでお話しする.ME学会関西支部(日本生体医工学会)-超音波ドプラ(20世紀); 現在日本の医用機器(21世紀)と北米神経科学会; 研究会=阪大バイオメカニクス研究会,本研究会,カエルを追って,ETAN,機能的電気刺激; 音楽の科学研究会 アクセシブル電子楽器

長澤 靖 先生 (テルモ株式会社 メディカルケアソリューションカンパニー)

「パッチ式インスリンポンプとその自動投与を目指して」
1型糖尿病はすい臓からのインスリン分泌が不足しており,インスリン投与で補い,血糖コントロールを行う必要があります.患者の日常の行動を制限せずに,持続的なインスリン投与を行うことを目指して,パッチ式インスリンポンプを開発しましたので,ご紹介します.更にグルコース濃度を連続測定するリアルタイムCGMを併用することで,インスリン自動投与の実現を目指します.

小川 晋平 先生 (AMI株式会社 代表取締役CEO)

「超聴診器」
AMI株式会社は超聴診器(心疾患診断アシスト機能付遠隔医療対応聡診器)の研究開発と遠隔医療の社会実装を目指す研究開発型スタートアップです.本講演では, 医療機器を研究開発する上で見えてきた心音の音響学的特徽や臨床応用の可能性を含めて,超聴診器の今後の展望と遠隔聴診技術を活用した,遠隔医療の内容についてお話しします.
※医薬品医療機器等未承認のため,販売, 授与できません.

南川 丈夫 先生 (徳島大学 ポストLEDフォトニクス研究所 准教授)

「分光学の病理学への展開 〜医学に新しい価値観を創造する〜」
医療において「見える化」は,最も直感的かつ納得できる形で病気を理解し,治療指針を得ることができる手法である.特に,光と物質の相互作用を活用する分光学を活用した見える化技術は,非侵襲性や特徴的な分子情報の取得などの特徴を持つため,新たな病理診断法として注目されている.本講演では,我々が着目しているラマン散乱分光法などを中心に,医学に貢献しうる分光学の可能性について紹介する.