第 57 回 (2010- 6-19 開催)

芦高 恵美子 先生 外波 弘之 先生 木原 隆典 先生


世話人: 和田 成生 先生
参加者: 65 名

講演内容

芦高 恵美子 先生 (大阪工業大学 工学部)

「分子イメージングによる痛みの制御機構の解明」
私どもは、神経ペプチド・ノシスタチンが、同一前駆体タンパク質に存在するノシセプチンによる痛みを拮抗することを明らかにしてきた。本研究会では、細胞内プロセシングのイメージングの確立と痛みの制御機構への応用を中心に、最近の私たちの痛み研究への取り組みについて紹介します。

外波 弘之 先生 (大阪工業大学 工学部)

「エレクトロスピニングによる脳血管内治療用カバードステントの研究開発」
現在脳動脈瘤の治療は,開頭術によるクリッピング法か血管内からのアプローチによる白金コイル留置法により治療されている.しかし,症例数が集まるとともに白金コイル留置法の限界が指摘され,次世代の治療デバイスの開発が望まれている.本発表では,エレクトロスピニングにより形成されるナノファイバーを利用した,特に脳動脈瘤治療を目指す小口径カバードステントの開発について述べる.

木原 隆典 先生 (大阪大学 基礎工学研究科)

「原子間力顕微鏡を利用した細胞計測」
細胞は物体として構造を有し,様々な機能を実現している.そもそも物体の構造と機能の間には関連性があるというのが古来より人間が有する物体観であるが,そういった物体観が細胞レベルにまであてはまるかは定かではない.本発表では我々が行ってきた,原子間力顕微鏡を用いた細胞計測の例を紹介し,物体としての細胞について考えたい.